Karte von Flensburg

ドイツに住む夫の友人から私達宛てに手紙がきました。
開けてみると一枚のカード。
大きくDieter(ご主人)の名前とその下に2つの日付が記してあるのが目に入ってきました。
いつもは英語で書いてくれる手紙が今回は全てドイツ語。英語訳なし。
私の語学力ではとても読みこなせない。
辞書を片手に読み始めました。

一行目。
Wir trauern・・・・・

初めの2つの単語でこのカードの意味がわかりました。
Dieterが亡くなった。2つの日付はDieterがこの世に誕生した日と去った日。
忙しい中、亡くなった事を知らせる為に、日本へカードを送ってくれたのですね。

本当は昨年、こちらのご夫婦のところへホームステイするはずが、Dieterが病気だと聞き、行き先をカナダへ変更しました。
夫は日本からドイツを経由してDieterのお見舞いをしてから私と遼を迎えに来てくれることに。
夫がドイツへ向かう早朝に、ホームステイ先を追い出された私達。
その後の5日間をどうやって過ごそうか不安でいっぱいだったけど「すぐに来て」とは言わず、夫も「すぐに行く」とは言わず。
「大丈夫?」「うん、なんとか」
そんな感じで短く電話を切ったような気がします。
今、思い出して、あの時夫が予定を変更してカナダへ直行せずによかったと心から思う。
もしそうしてたら、夫がDieterに最後のお別れを言えず、夫婦揃って一生後悔してたはず。

夫とこちらのご夫婦の出会いは旅行先の機内で隣り合わせになった事。
話をして、「今度遊びにいらっしゃい」という言葉に3回ほどデンマークとの国境近く、Flensburgを訪ねたらしい。
私も結婚後「連れて行きたいところがある」って言われてはるばるFlensburgへ。
何代かにわたって使われている古い家具、アンティークのマイセンのティーセット、天井近くの壁にぎっしりと飾られたロイヤルコペンハーゲンのイヤープレート。
素敵なお家と、庭でとれた林檎を使ったSilkeのケーキに私の心はいちころ。
まるで日本の親戚の家に来ているようなくつろぎ感を感じられる夫婦のお人柄。
ドイツ語を勉強したいって強く思ったきっかけはここからです。
ドイツ語を教わっていたダニエラが母国に帰ってからは勉強をしばらくお休みしていたけど、1月からドイツ語講座に通い始めたのも今年こそドイツ語で2人と話したかったから。
夫が行った時は元気そうだったから良くなると信じていたのに。

Silkeの寂しそうな顔が浮かんで胸が痛みます。すぐに駆けつけてあげられないのが辛いです。

Dieter、69年間が幸せであったことを祈ります。どうぞ安らかに眠ってください。


a0048163_23595989.jpg昨年夫が行った際にいただいてきた私へのプレゼント。George Jensenのクリスマスオーナメント。
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by mika_hillside | 2006-02-01 23:35 | ひと